09R1はビッグバン。僕のアタマもビッグバ~ン!(泣)
結局のところ、09のR1は、俗に言われる"ビッグバン(不等間隔爆発≒位相同爆)"エンジンを搭載した、初の市販車ということなわけね。ヤマハのリリース記事見ただけだと、いまひとつピンとこなかったんだけど。。。
■MotoGP stars launch 'big bang' R1. | MOTOGP News | Crash.Net
http://www.crash.net/motorsport/motogp/news/168808-0/motogp_stars_launch_big_bang_r1.html
09モデルとなる新型R1、MotoGP譲りの"ビッグバン"エンジンを引っさげて登場。それの北米・ラスベガスでの発表会に、MotoGPに参戦しているヤマハのスターライダーが一挙集結、と。これは確かに異例っちゃ異例。マシンそのものに投入した新技術とともに、ヤマハの意気込みの強さ、期待の大きさ(売りたい!売れてね!お願い!:日本じゃ買えないけど;;)が伺える。
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「これは実にグレイトなバイクだよ」とその会場に参上したロッシ。「こいつは僕がいつも乗ってるM1にすごく似てるし、MotoGPで採用されている技術がそこかしこに散りばめられていて、市販のロードバイクとしてこれ以上エキサイティングなものはないね!R1とヤマハを愛する人にとって、とても魅力的な新バージョンだよ。イッツ、ファンタスティック!さ」
トータルなエンジンのトルクは、燃焼トルクの組み合わせによって決定され、それは各シリンダーの爆発によってもたらされる。そして、慣性トルクはクランクシャフトの回転によって決定される。そして、その二つのうち、燃焼トルクはライダーのスロットル操作によってコントロールされる。
新型のR1に搭載された"ビッグバン"エンジンは、エンジンの慣性トルクの影響を軽減させることによって、ライダーの操作フィーリングを向上させている。燃焼トルクと慣性トルクの影響は、もっと複雑かつ微細ものではあるが、それがこのエンジンを、従来型の直列4気筒の等間隔爆発に比して究極のものとしている。*(?)
(*本箇所、意味がよく分からない。爆発タイミングの不等間隔化およびクランクシャフトの回転慣性を軽減させることで、ライダーのドライバビリティを向上させてるってことなんだろうけど、言葉の繋がり方がちょっと変な感じ・・・・というか僕の英語力の限界:泣)。→訂正:Uneven firing 'big bang' engines improve rider feel by reducing the effects of inertia torque, but they are also more complex and reduce ultimate engine performance slightly compared with a conventional design.
=ビッグバンエンジンは、慣性トルクの影響を小さくすることで操作フィーリングを改善するが、設計と機構が複雑になるため、ピークパワーでは通常の4気筒(等間隔爆発)エンジンより若干劣る:ということでした。これまた親切な方からのご指摘いただきました。
今年の冬季テストの間、ヤマハのマサオ・フルサワ親分は、「私たちは"二度と"MotoGPでは等間隔爆発のエンジンは使いません(だからカワサキのスクリーマーなんかあり得ない)」と言っていたことが思い出される。
"ビッグバン"エンジンは、ワールドスーパーバイクの世界では、『市販されているオリジナルのベースモデルの状態から、爆発タイミング(1-2-4-3の点火順)を変更してはならない』というレギュレーションの縛りのため、これまで使われたことはなかったが、来る2009年からは、ついにヤマハのR1によって、WSBKの世界にも、ビッグバンエンジンのMotoGPテクノロジーが投入されることになる。
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ちゅう感じで、リップサービスとは分かってはいても、ロッシのコメントなんか見ちゃうと「うお、そんなにグレイトなバイクなら乗ってみたい(欲しいカモ!?)」なんてちょっと心動かされてみたりして(笑)
それはともかく、今回の新型R1の特長である「ビッグバン」エンジンについてあれこれ書かれているのを見ると、ヤマハのリリースにあった、新型のR1に採用された「クロスプレーン型クランクシャフト」ってのが、要は直列4気筒エンジンをビッグバン化するのに必要なキー・テクノロジーだったってことで、でも、先のエントリーで、クロスプレーンって何よ?そんなん僕はこれまで聞いたことないよと書いたら、親切な読者の方から
「クロスプレーンは2プレーンともいいます。普通の4気筒は1プレーンですね。リンク先のヤマハのサイトの画像からすると、点火順序1-3-2-4、点火間隔270-180-90-180度の可能性が高いと思います。YZR-M1もエンジン回転方向が違うとはいえ、同じ順序・間隔だと思います。」
との情報をいただきまして、ふむふむなるほど(でもまだいまひとつよく分からない:汗)ということで、自分でも少し調べてみた。クロスプレーンというのは、90度ごとにずらされたクランクシャフトが、文字通り「クロス」して見えることからその名がついたんだとか。もともとは「普通の」自動車のエンジンに採用されている形式で、V8エンジンだと、ちょうどその片側バンクだけ取り出せば、不等間隔の4気筒ってことになるらしい(8気筒なら左右バンクで等間隔爆発になる)。
ただ、単純にクロスプレーン化しただけでは、振動やらなにやらで走れたものではないようで、それをはじめてMotoGPのレースで採用し、如いては市販化まで持ち込んだのが、ヤマハ独自の技術ってことのようだ。
※ちなみに、ヤマハのビッグバンエンジンは、特許申請がされてるみたい。
■4気筒エンジンのバランサ装置
・・・ざっと読んだけど、ああもう僕にはわけわかめ・・・(泣)このアイデアを盛り込んだのが今回のR1のエンジンってことだと思うたぶん。カウンターウエイトの付き方の異なるクランクシャフトによって、不等間隔爆発エンジンの障害となる振動(回転変動)を相殺してるようだ(図解がないから想像)。
ここまで最新技術の粋を詰め込んだ新型のR1が、現状では国内では手に入らないというのは悲しい現実である。(欲しくてもカネがないのはもっと悲しい現実である!:泣)
はあ、あれこれ調べたり考えたりしてたら脳みそ腐ってきたのでこのへんでやめとく。なにはともあれ、新型R1はスゴイバイクというのは間違いなさそうである。
[追記:百聞は一見に如かず!!]
いままで必死になって、アタマの中でその機構を再現しようと奮闘してきたんだけど、なんだい、こういう広報資料があるなら最初から見せてくれよ。ああ、これ見りゃ一発だ。どういうことかだいたいわかった。・・・・だいたいね(笑)
■YouTube:2009 Yamaha R1 Engine Explained
クランクピンとカウンターウェイトの位相が、隣り合う気筒間でズレてるところがミソなのね。それで慣性トルクの変動幅を抑えて、なめらかな回転を実現。不等間隔爆発で発生する爆発トルクを有効かつ快適に使う、と。しかもこれのすごいところは、バランサーシャフトなしのクランクマス単体で、発生する振動を相殺してるってこと(だと思う。いま音の聞ける環境にいないので、何言ってるのかわからないのと、エンジンを完全透視した図解詳細がないのであくまで想像で書いてるけど)振動対策のためにバランサーシャフトを付けたら、エンジンをここまでコンパクトかつ軽量に仕上げることはできないはず。
・・・やべえ、本格的に乗ってみたくなってきた(汗)
[追記修正]
※本記事をエントリーしたときは詳細が判らなかったのだけれど、09のR1は、不等間隔爆発のエンジンを搭載してはいるが、それは位相同爆ではなかった→'09R1は、不等間隔なビートを刻む。
■MotoGP stars launch 'big bang' R1. | MOTOGP News | Crash.Net
http://www.crash.net/motorsport/motogp/news/168808-0/motogp_stars_launch_big_bang_r1.html
09モデルとなる新型R1、MotoGP譲りの"ビッグバン"エンジンを引っさげて登場。それの北米・ラスベガスでの発表会に、MotoGPに参戦しているヤマハのスターライダーが一挙集結、と。これは確かに異例っちゃ異例。マシンそのものに投入した新技術とともに、ヤマハの意気込みの強さ、期待の大きさ(売りたい!売れてね!お願い!:日本じゃ買えないけど;;)が伺える。
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「これは実にグレイトなバイクだよ」とその会場に参上したロッシ。「こいつは僕がいつも乗ってるM1にすごく似てるし、MotoGPで採用されている技術がそこかしこに散りばめられていて、市販のロードバイクとしてこれ以上エキサイティングなものはないね!R1とヤマハを愛する人にとって、とても魅力的な新バージョンだよ。イッツ、ファンタスティック!さ」
トータルなエンジンのトルクは、燃焼トルクの組み合わせによって決定され、それは各シリンダーの爆発によってもたらされる。そして、慣性トルクはクランクシャフトの回転によって決定される。そして、その二つのうち、燃焼トルクはライダーのスロットル操作によってコントロールされる。
新型のR1に搭載された"ビッグバン"エンジンは、エンジンの慣性トルクの影響を軽減させることによって、ライダーの操作フィーリングを向上させている。燃焼トルクと慣性トルクの影響は、もっと複雑かつ微細ものではあるが、それがこのエンジンを、従来型の直列4気筒の等間隔爆発に比して究極のものとしている。*(?)
(*本箇所、意味がよく分からない。爆発タイミングの不等間隔化およびクランクシャフトの回転慣性を軽減させることで、ライダーのドライバビリティを向上させてるってことなんだろうけど、言葉の繋がり方がちょっと変な感じ・・・・というか僕の英語力の限界:泣)。→訂正:Uneven firing 'big bang' engines improve rider feel by reducing the effects of inertia torque, but they are also more complex and reduce ultimate engine performance slightly compared with a conventional design.
=ビッグバンエンジンは、慣性トルクの影響を小さくすることで操作フィーリングを改善するが、設計と機構が複雑になるため、ピークパワーでは通常の4気筒(等間隔爆発)エンジンより若干劣る:ということでした。これまた親切な方からのご指摘いただきました。
今年の冬季テストの間、ヤマハのマサオ・フルサワ親分は、「私たちは"二度と"MotoGPでは等間隔爆発のエンジンは使いません(だからカワサキのスクリーマーなんかあり得ない)」と言っていたことが思い出される。
"ビッグバン"エンジンは、ワールドスーパーバイクの世界では、『市販されているオリジナルのベースモデルの状態から、爆発タイミング(1-2-4-3の点火順)を変更してはならない』というレギュレーションの縛りのため、これまで使われたことはなかったが、来る2009年からは、ついにヤマハのR1によって、WSBKの世界にも、ビッグバンエンジンのMotoGPテクノロジーが投入されることになる。
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ちゅう感じで、リップサービスとは分かってはいても、ロッシのコメントなんか見ちゃうと「うお、そんなにグレイトなバイクなら乗ってみたい(欲しいカモ!?)」なんてちょっと心動かされてみたりして(笑)
それはともかく、今回の新型R1の特長である「ビッグバン」エンジンについてあれこれ書かれているのを見ると、ヤマハのリリースにあった、新型のR1に採用された「クロスプレーン型クランクシャフト」ってのが、要は直列4気筒エンジンをビッグバン化するのに必要なキー・テクノロジーだったってことで、でも、先のエントリーで、クロスプレーンって何よ?そんなん僕はこれまで聞いたことないよと書いたら、親切な読者の方から
「クロスプレーンは2プレーンともいいます。普通の4気筒は1プレーンですね。リンク先のヤマハのサイトの画像からすると、点火順序1-3-2-4、点火間隔270-180-90-180度の可能性が高いと思います。YZR-M1もエンジン回転方向が違うとはいえ、同じ順序・間隔だと思います。」
との情報をいただきまして、ふむふむなるほど(でもまだいまひとつよく分からない:汗)ということで、自分でも少し調べてみた。クロスプレーンというのは、90度ごとにずらされたクランクシャフトが、文字通り「クロス」して見えることからその名がついたんだとか。もともとは「普通の」自動車のエンジンに採用されている形式で、V8エンジンだと、ちょうどその片側バンクだけ取り出せば、不等間隔の4気筒ってことになるらしい(8気筒なら左右バンクで等間隔爆発になる)。
ただ、単純にクロスプレーン化しただけでは、振動やらなにやらで走れたものではないようで、それをはじめてMotoGPのレースで採用し、如いては市販化まで持ち込んだのが、ヤマハ独自の技術ってことのようだ。
※ちなみに、ヤマハのビッグバンエンジンは、特許申請がされてるみたい。
■4気筒エンジンのバランサ装置
・・・ざっと読んだけど、ああもう僕にはわけわかめ・・・(泣)このアイデアを盛り込んだのが今回のR1のエンジンってことだと思うたぶん。カウンターウエイトの付き方の異なるクランクシャフトによって、不等間隔爆発エンジンの障害となる振動(回転変動)を相殺してるようだ(図解がないから想像)。
ここまで最新技術の粋を詰め込んだ新型のR1が、現状では国内では手に入らないというのは悲しい現実である。(欲しくてもカネがないのはもっと悲しい現実である!:泣)
はあ、あれこれ調べたり考えたりしてたら脳みそ腐ってきたのでこのへんでやめとく。なにはともあれ、新型R1はスゴイバイクというのは間違いなさそうである。
[追記:百聞は一見に如かず!!]
いままで必死になって、アタマの中でその機構を再現しようと奮闘してきたんだけど、なんだい、こういう広報資料があるなら最初から見せてくれよ。ああ、これ見りゃ一発だ。どういうことかだいたいわかった。・・・・だいたいね(笑)
■YouTube:2009 Yamaha R1 Engine Explained
クランクピンとカウンターウェイトの位相が、隣り合う気筒間でズレてるところがミソなのね。それで慣性トルクの変動幅を抑えて、なめらかな回転を実現。不等間隔爆発で発生する爆発トルクを有効かつ快適に使う、と。しかもこれのすごいところは、バランサーシャフトなしのクランクマス単体で、発生する振動を相殺してるってこと(だと思う。いま音の聞ける環境にいないので、何言ってるのかわからないのと、エンジンを完全透視した図解詳細がないのであくまで想像で書いてるけど)振動対策のためにバランサーシャフトを付けたら、エンジンをここまでコンパクトかつ軽量に仕上げることはできないはず。
・・・やべえ、本格的に乗ってみたくなってきた(汗)
[追記修正]
※本記事をエントリーしたときは詳細が判らなかったのだけれど、09のR1は、不等間隔爆発のエンジンを搭載してはいるが、それは位相同爆ではなかった→'09R1は、不等間隔なビートを刻む。