もちろんモータースポーツは危険だよ。時には命が危ないくらいに。それくらい僕でも知ってるよ。
・・・でも、あまりにも事故が、しかも甚大な事故が多すぎやしませんか?このST600ってクラスは。
>バイク6台転倒で強豪選手が重体…全日本ロードレース選手権(ST600クラス)----->関連ニュースとあるところでは「死亡」報道もあったけど、事実はどうなんだろうか。
ST600は、ここ数年、僕が記憶してるだけでも2、3件の死亡事故が起こってる。これが「たまたま」のことなのかどうなのか、それが問題だ。僕の肌感覚では、「異常事態」だと思ってるけどね。ある特定のクラスだけ、ここまで死亡事故(に類する甚大事故)が頻発するっていうのは、そこに何か問題があることを指し示しているように思える。それが参加者のスキルの問題なのか、過剰な参加台数なのか、参加者間での意思統一の問題なのか、技術的な格差なのか、あるいはサーキットの構造や救護体制の不備にあるのか、はたまた過激すぎる性能を持つバイクにあるのかは分からないけれど。あるいはそれら全部が問題なのかもしれないけどね。
僕は全日本のレースはいまとなってはまったくフォローしていないし、そのレギュレーションや参加の実態がどうなっているのかさっぱりわからない。なのに定期的に飛び込んでくる訃報には、部外者とはいえ、モーターサイクルを愛するものとして心を痛めている。いったいそこでは何が行われているんだ?こんな危ない「殺人レース」なんかとっととやめてしまえ!幸いなことにそういう声は世間には見られないけど、これは社会的な認知度の低さのおかげ、かもしれない。あるいは死ぬようなことを率先してやってるんだから、そこで人が死ぬなんて当たり前のことと思われているのかもしれない。
しかし少なくとも全日本格式のレースである。そこらの素人がレーサーのマネをしてサーキットを跋扈しているのとはわけが違うだろうに、いったいぜんたい何がどうなっているのか。そこで行われていることすべてに間違いがないとしたら、それではここまで甚大事故が多発するのはなぜなのか。誰か事情に詳しい人がいたらその原因と対処法について教えていただきたい。
呪われたST600クラス?自分たちのやっていることになにひとつ問題がないというなら、そういう言い方をするのもいいかもしれないが。
最後に今回の事故で受傷されたライダーの回復と、これまでにST600のレースで亡くなられてしまわれた方にはご冥福をお祈りする。
注)
昨日のバイク転倒に関するエントリーは、この事故の報を知る前に書いた。今回のこの事故のこととはまったく関係がないことをお断りしておく。
[追記]
たまたまネットで今回の事故の現場となったらしい
SUGOの1コーナーの写真をみかけたのだけど、それを見て思ったこといくつか。
・コースの不備
1コーナーのエスケープが少ない。
久々にSUGOのコースの写真なんか見たけど、SUGOのエスケープってこんなに狭かったっけ?というくらいコースからエスケープサイドの壁までが近く見えた。あれでは何かあってコースアウトしたら壁に一直線である。事故直後という写真では壁面にバイクが接触した跡が見えたので、それが被害を大きくしたことが想像される。
こう言ってはなんだが、大して入りもしない観客席を残しておくくらいなら、そこを潰してでもエスケープを広げる必要があると思う。なにせ最近のバイクは馬鹿みたいに速いのだ。20年前の設計思想ではサーキット側も対応ができない状況になっていると思う。性能で言えば、20年前のワークス500ccに、免許取ったばかりの人が乗っているのと同じことなのだ。サーキットにフールプルーフを求めるのは酷かもしれないが、状況としてはそれくらいの危機管理が必要だと思う。
・参加台数の多さ
最近では手軽に参加できるレースカテゴリが減っているそうで、それでST600が「入門レース」として大盛況と聞く。レースでは35〜40台越えというフルグリッドが当たり前だそうだが、これは入門レースにしてはいささか台数が多すぎやしませんか。先のSUGOのコース写真見ても思ったけど、あの「狭い*」コースに30台以上のマシンをひしめかせてのレースというのはそれだけでリスクが高い。ましてや、初心者だけどセンスのよさだけである程度の速さを見せてしまうライダーがグリッドにまぎれてしまうことを考えると、それを純然たるレース(見世物)とするには何かあったときの回避策の選択肢が少なく(なんだかんだ言っても経験が少ないのだから)、これまたいらぬリスクを高めることになっていないか危惧する。もっと段階的に全日本にアプローチできる仕組みづくりが必要なのでは。
*SUGOって行ったことないんだけど、これまでテレビや雑誌で見て抱いていたイメージよりコース幅が狭いように思えた。
・参加者の問題
参加台数も多く、予選タイムも逼迫している。それってぱっと見、競り合いが多く楽しそうなレースに思えるけど、そこに内包するリスクにも目を向ける必要がある。タイムが接近しているということはコース上のそこかしこで密集した競り合いが展開されるわけで、もしそこでなにか事故があれば多重クラッシュになるのは自明のことだ。しかし、思うのだけど、そこでやっているのはスピードを競うレースであって、椅子取りゲームではない。狭いところに無理やり突っ込んでいって抜けばそれでいいと思っているライダーがいるとしたら、考えを改めるべきではないか。事故があったときにそれにいちいち巻き込まれるというのは、参加台数の多さに加え、参加者の心持ちに「余裕」がないことの表れではないか。前を走るやつを抜かすために、そいつに常にぴったりくっついていなくてはならないと考えているとしたら、それは、僕などが言うのもあれだけど、「素人の浅はかさ」だと思う。繰り返すが君らがやっているのはレースであって椅子取りゲームではないのだ。パッシングするにも他車のラインを残すのは鉄則だし、スリップにつくにしても、前走者のタイヤの真後ろにつく必要などない(スリップストリームには前走者直後の左右1車身ぶんくらいの有効エリアがある)。自分の安全を確保した上で、他車の安全に配慮したパッシングをすること。そのあたり、参加者の共通認識が取れているのかいないのか。先の台数の多さと合わせて検討、考慮する必要があるように思える。
また思いついたら何か書き加えるかもしれない。