
見ていて思うけど、今季のRC212Vね、エンジンの搭載位置とスイングアームピボットの関係性が悪いよ。いまどきのマシンにしては、重心位置が低すぎると思う。
>スペインGP翌日以降のテスト情報(初日)>スペインGP翌日以降のテスト情報(2日目):共にインテリマーク特にインテリさんの初日のリポートにある写真が分かりやすいけど、コーナーの進入と立ち上がりでの挙動変化が大きすぎて、あれではマシンのハンドリングに一貫性が出ないと思う。(フルブレーキングしてるペドロサと立ち上がり加速中の中野選手のマシンを見比べるとわかる)
もともとのエンジンの搭載位置が低いのに、フロントのストロークを大きく取りすぎ。しかもスイングアームピボットの位置が低すぎ(リヤの車高が高い)るから、これではコーナーのターンインでフロントに荷重が集中しすぎるし、立ち上がりでアクセル入れてもリヤが突っ張るだけでフロントにかかった荷重が抜けず、旋回のキモとなるブレーキからターンインの領域でフロントタイヤに適切なコーナリングGを発生させることができないと思う。(あげくリヤがリジット的につっかかって、あとはフロントを持ち上げる:アンダーを出すかウィリーするだけ)簡単に言えば、こういうジオメトリの設定は「曲がりにくいマシン」になるのではないかということだ。
RC212Vは、スタティックな状態での重心設定はいいんだと思うけど、その重心にライダーを寄せるためにやたらポジションが前がかりになっていて、特にコーナーでは特定のシッティングポジション(タンクにへばりついてステアリングにぶら下がるような)でしか走れないようになってると思う。きっとホンダのエンジニアにすれば、「ライダーが乗っていなければもっと速く走れる」と思ってるはずだ。
このようなマシンを速く走らせるには、とにもかくにもマシンにピッチング方向の動きを出さないようにする必要があるし、ライディングスタイル的にも、長くてユルイブレーキングで、ひたすたなめらかにコーナースピードをあげていく必要があるはずだ。(ヘイデンや中野選手がタイムを出せない理由はこのあたりにあると思う)
ただ、これでは特定の条件下でタイムを出すことはできても、レースの競り合いでは勝つことができないし、荷重コントロールにピッチングを使えないから、タイヤ性能に寄り切った結果しか得られないだろう。なによりパッシングのキモとなるブレーキングで勝負できないし、一度何かのミスで崩れた車体姿勢を取り戻すまでは「何も出来ない」ようなマシンになってしまう。レースはある種のラインの潰しあいだが、そこにこのような「クリーンなライン」でしか走れないマシンを持ち込んでも勝ち目はないのではないか。
<僕の考えるRC212Vの改善点>
・リヤのスイングアームピボットの位置を2〜3cm上に上げる(リヤの車高を下げる)
・フレームの前後長を伸ばし、ヘッドパイプの位置を上に上げる。
・エンジン搭載位置を上→前方向に移動させる。
・フロントのキャスターを減らす(立てる)。
&
・クランクケース直上付近のフレームの縦幅を増やす(ストレート形状にする)。
てなあたり。
これをやるには、エンジンとシャシーをまったく別な設計にしなければならないから、所詮は絵空事だけどね。
他にも新造されたV4エンジン単体の重心バランスが偏在しているように見えることとか気になることもあるけれど・・・。(Vバンクもでかく、頭でっかち。だからエンジンを上に上げられないのでは?)
これらが僕なりに考えた、今季のホンダRC212Vの不調の原因。あくまで想像。
まあホンダのことだから、多少の開発の遅れは力業で取り返してくるだろうけど、そうした場合の開発のフォーカスをどこに(誰に向けて)あわせてくるかで、今後どこまで勝利とポイントを得ることができるかが変わってくるだろう。